2010年12月14日

伺かアドベントカレンダー2010/どこいつお笑いゴーストの作り方、あるいはゴーストの世界観をどうふくらませるか

12/14担当の深瀬です。

関連がありそうでなさそうでありそうな、二つの話を強引にくっつけて話してみます。

 お笑いは難しいです。人を笑わせるにはどうしたらいいか。ましてゴーストという制約の中で笑わせるには技術が必要です。古くは偽春菜が、今のゴーストでは「駄目人間が逝く!」や「モルモットアンダーグラウンド」等がそれにチャレンジしてきました。

ここでは自ゴーストの博士とクロウを例にとって少し解説してみたいと思います。


[1]どこいつお笑いゴースト

・博士とクロウについて
 各所での紹介文にあるように、理系のゴーストです。でも見る人が見れば分かりますが、全部デタラメしか述べてません。専門用語をそれらしく並べ立てているだけです。
 博士とクロウのセンテンスナンバー1、記念すべき最初のトークは

sentence : \h\s[0]%keroname、今週号の${n-magazine}の、\n\w5${n-bio}を${ns}したっていう話、\w5ある意味すごいですよね。\u\s[10]\w9おれはむしろ${n-mac-s}を、${rand3}台${ns-fix}して、\w9${n-mac-b}に転用した記事が気になるな。\e

です。一例として各単語を当てはめてみると、

クロウ「博士、今週号の夕刊フジの、うさぎをベクトル解析したっていう話、ある意味すごいですよね。」
博士「おれはむしろ手回し式タイガー計算器を235台改造してハッブル宇宙望遠鏡に転用した記事が気になるな」

となります。
はっきり言ってあまり面白くありません。いわゆるどこいつトークで文を組み立てただけでは、ただのデタラメな文が出来上がるだけで、単語の意味を知っても知らなくとも面白くならないのです。
では、次の文はどうでしょうか。

sentence : \h\s[0]うちのガッコの生協食堂って、\w4今にも(飛び|発進し|変形合体し)そうなデザインしてますよね。\u\w9\s[10]ああ、\w5あれは先の戦争で擱坐した決戦兵器をそのまま利用してるからな。\h\w9\n\n\s[3]えっ・・・。\e

クロウ「うちのガッコの生協食堂って、今にも発進しそうなデザインしてますよね」
博士「ああ、あれは先の戦争で擱坐(かくざ、兵器が動けなくなる事)した決戦兵器をそのまま利用しているからな」
クロウ「えっ・・・」

どうでしょうか。makoto.dllを利用して文章にゆらぎを持たせていますが、変な形の食堂、それが意外にも戦争兵器だったことなど思いおこされたでしょうか。
この文は、ほぼ決め打ちで書いているので、面白いはずと思われたかもしれません。

この二つの例から学んだことは、どこいつトークでも、もともとの文章が面白くなければだめだということです。これをふまえて考えた次の文章はどうでしょうか。

(1)
sentence : \h\s[0]今、${npp-b}がバイオハザードで立入禁止じゃないですか。\w5理由知ってます?\u\s[10]いや。\h\n\n\w9遺伝子改変された、${npw-univ}が大量発生して(足の踏み場がないそうですよ。|(やたらと|むやみに)泣き(叫んでる|わめいてる)そうですよ。|人生について語ってるらしいですよ。|(${n-food-cereal}|${n-bio-plant})をむさぼり喰ってるらしいですよ。(|\u\n\nそんなに腹が減ってたのか。))\e

(2)
sentence : \h\s[0]今、${npp-b}がバイオハザードで立入禁止じゃないですか。\w5理由知ってます?\u\s[10]いや。\h\n\n\w9遺伝子改変された、のら${n-bio}の集団と食堂のおばちゃんが死闘を繰り広げているらしいですよ。\u\s[10]\n\n\w9(食材の調達か。|夕食の材料は決定だな。)

(2)は(1)の1/3の確率で発話するよう設定されています。

(1)
クロウ「今、中央図書館がバイオハザードで立ち入り禁止じゃないですか。理由知ってますか?」
博士「いや」
クロウ「遺伝子改変された理学部長が大量発生してドウメキをむさぼり喰ってるらしいですよ」
博士「そんなに腹が減っていたのか」

(2)
クロウ「今、中央図書館がバイオハザードで立ち入り禁止じゃないですか。理由知ってますか?」
博士「いや」
クロウ「遺伝子改変されたのらトリフィドの集団と食堂のおばちゃんが死闘を繰り広げているらしいですよ」
博士「夕食の材料は決定だな」

(トリフィドについてはグーグルさんに聞いてください)

(1)はどこいつトークですが、元々の文型が面白いので、全体としても面白くなっています。
さらに、低確率できめうちの(2)をまぜることによって面白味を増しています。

さて、ここで食堂について興味がわいてきました。決戦兵器として作られ、食堂のおばちゃんが強いという職場です。


sentence : \h\s[0]${npp-b}の前で${adv}な${npw}と、\w5食堂のおばちゃんが、\w5${n-waza-sub}の練習してたんですけど。\u\w9\s[10]で、最後は食堂のおばちゃんがテクニカル・フォール勝ちするんだろ?\h\n\n\s[2]なんで知ってるんですか?\e

クロウ「付属病院の前で、神経病んでそうなゲーデルと、食堂のおばちゃんが、クロスヒールホールドの練習してたんですけど」
博士「で、最後は食堂のあばちゃんがテクニカルフォール勝ちするんだろ?」
クロウ「なんで知ってるんですか?」

どうやら食堂のおばちゃんはかなり強いようです。この文は、先の「トリフィドと死闘」の文章の後にしか出ないようになってます。つまり徐々に食堂のおばちゃんの強さがあきらかにされるわけです。
 この食堂のおばちゃんは、

#大学関係者
npw-univ: 理学部長,食堂のおばちゃん,警備の人,植木屋さん,設備課のおやっさん

のように、ランダムに出てくる単語の一つですが、その一人一人に性格が与えられています。
そうすることにより世界観に深みを持たせている訳です。

ここで言いたかったことは、
1)でたらめなどこいつトークは面白くない
2)きめうち文では文章量に限界がある
↓だから
3)地の文を面白くして、どこいつを活用しよう

ということと、

4)ランダム単語にも一つ一つ性格を持たせて何回も登場させることによって世界観が広まる

といことです。




[2]ゴーストを出かけさせよう

ゴーストが、ただ画面につったってると思ったら大間違いです。見えないところで彼らは大冒険(?)しているのです。

・博士とクロウの世界
博士とクロウがいる場所は研究室ですが、あなたの見ていない間に色々出かけて見聞きしています。
例えば学内の場所だけでも

#建物
npp-build,npp-b:医学部2号館,生協食堂,生命理工学部 付属病院,廃液処理場,遺伝子実験センター
npp-build,npp-b:保安センター,中央図書館,極低温実験棟,水力実験プール,お稲荷さん
npp-build,npp-b:工作棟, <非-知> 工場,脳科学総合センター,ビジネスラボ
npp-build,npp-b:中央情報センター
npp-b:三角池

ランダム単語ですが、やはり食堂のおばちゃんと同様に特徴づけがなされています。
付属病院で間に合わないと思った患者は即座に工作棟へ運ばれサイボーグにされてしまいます。
中央図書館の地下11階にはなにやら怪しい文献が隠されているようです。
脳科学総合センターでは脳を作っていますが、なぜか建物に入り切りません。
三角池ではどこから入り込んだのか、シーシェパードがサリンをまき散らしてきます。

学会ともなれば、博士がはりきって温泉に出かけたり、クロウの旅費をしぶったり、他の研究者からのおみやげを食べてたりします。




[3]会話の技術的な面

これは完全な私見です。
ゴーストの会話のポイントとして、バルーンが小さい、よって短文にする必要がある、ということを声を大にして言いたいです。
無駄な修飾語を省く、できるだけ会話のやりとりは短く、そうしないと会話のテンポがとぎれてお笑いゴーストには致命的です。


起結
起転結
起承転結

の4パターンで考えるべきです。これ以上会話のキャッチボールがあると、バルーンでは追えません。
出来ればスクロールさせずにバルーン内で会話は完結させるべきです。




[4]実践

女の子5歳とお父さん30歳のゴーストの例文。
短文、どこいつトークで、ランダムの単語を地の文にまぜるとどうなるか。
(里々で書いてます)

#=====================

:あのね、あたし果物は(くだもの)が好き!

(たべもの)の具にいいよね!
:ははは、例子は(ぐるめ)な。

@くだもの
りんご
みかん
ヤンバルクイナ

@たべもの
みそ汁
肉じゃが

@ぐるめ
グルメだ
食いしん坊だ
意地汚い


:お父さん、りんごってこげ茶色だよね。
信号でいえば「ちゅういして走れ」。
:違うだろ、例子、焦げ茶色は「(信号の意味)」だよ。

間違えちゃった!

@信号の意味
敵に注意してほふく前進
(くだもの)を食べながら転がって進め
#=====================

・・・・・・・・・・・・・・。

以上竜頭蛇尾になってしまいましたが、どこいつお笑いゴーストの作り方、あるいはゴーストの世界観をどうふくらませるか、を終わります。

お笑いゴーストに栄光あれ!


(補注)
・makoto.dllについて
(||)などの単語選択に出てきた、博士とクロウで使われているmakoto.dllは
http://naha.cool.ne.jp/tricross/makoto/makoto.html
で配布されています。

単語選択に使うにはそのままで大丈夫だと思いますが、いわゆるmakotoとして使う(makoto0.lst,makoto1.lstで単語の置き換えを行う)ときには、古いものなので、\0と\1ではなく、\hと\uにしか対応していないという欠点が浮上します。
そこで里々で使うには、
replace_after.txtに

\0【タブ】\h
\1【タブ】\u

を書き加える必要があります。残念ながら3人以上の場合は使えません。
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伺かアドベントカレンダー2010
一覧はこちら。
http://emily.shillest.net/specwiki/index.php?Don%2F%E4%BC%BA%E3%81%8B%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC2010


posted by tricross at 00:12| Comment(0) | 伺か | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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